「子どもは小さいうちから英語に触れれば、自然に話せるようになる。」
そう信じていた私は、娘（うーちゃん）が3歳のときからオンライン英会話を始めました。しかし、週1回マンツーマンで3年間続けたにもかかわらず、うーちゃんはほとんど英語を話せるようになりませんでした。本記事では、その失敗談を正直にお話しします。
まず誤解のないようにお伝えしたいのは、「オンライン英会話は意味がない」ということではありません。英語スキルをつけるという点では失敗でしたが、やってみなければ分からなかったことも多く、この経験を通じて学ぶことができたので、結果的には「してよかった失敗」だったと思っています。
実際、この失敗を教訓にして学習方法を見直してオンライン英会話を受講したところ、7歳から8歳の1年間で英語力ほぼゼロだった娘が英検5級に合格するレベルまで成長しました。つまり、オンライン英会話自体が悪いのではなく、使い方次第で結果は大きく変わるということです。
しかし、当時の私は「オンライン英会話さえ続ければ、魔法のように英語が話せるようになる」と勘違いしていました。実際には、ただ受講するだけでは英語力は伸びず、効果的な活用法が必要だったのです。
これからお子さんにオンライン英会話を習わせようか悩んでいる方、すでに受講しているものの思うような結果が出ていないと感じている親御さんに、私の失敗談が少しでも参考になれば幸いです。
マンツーマンで3年間続けたのに…驚きの結果
「子どもは耳がいいから、英語に触れさせれば自然に話せるようになる」
「小さいうちから始めれば、語学の習得は早い」
当時の私はこの考えを信じて疑いませんでした。
当時3歳の娘（うーちゃん）にオンライン英会話を始めさせ、毎週マンツーマンで英語のレッスンを3年間続けました。こんな若いうちからマンツーマンでレッスンを受けていたら、1、２年くらいでちょっとした会話くらいはできるようになるだろう、なんて当時はお気楽に考えていました。
ところが、 3年間続けた結果、娘はほぼ何も話せるようになりませんでした。
どのくらい話せなかったかというと、 毎週必ず聞かれる「How are you?」すら、3年間で覚えることができなかったレベルです。
毎回先生に「How are you?」と聞かれるたびに「？」という顔をして私のほうを見るうーちゃん。
「How are you? は、調子はどうですかって意味だよ。I’m good って答えればいいんだよ」とその場で教えても、次の週にはすっかり忘れている…。
これを本当に毎週繰り返していました。 ３年間で娘は英語を「話せるようにならなかった」だけでなく、「聞き取ることすらできなかった」 のです。
「幼いうちから始めれば自然に話せる」は大きな誤解だった
私は、英語を学ぶなら「できるだけ早いうちに始めるのがいい」と思っていました。「3歳から英語に触れ、マンツーマンで毎週レッスンを受ければ、自然と英語が身につくだろう」と信じていたのです。
しかし、 この考え方は完全に間違っていました。
ただ 英語に触れているだけでは英語は話せるようにならないし、適切な学習方法がなければ何年続けても身につかない。これは、3年間の経験から痛感したことです。
なぜ3年間もやったのに成果がなかったのか？今振り返ると、英語が上達しなかった理由はいくつかありました。
オンライン英会話を３年間続けても身につかなかった理由３つ
１．学習時間不足の上、学習間隔が空きすぎていた
オンライン英会話レッスンの間が1週間空くと、 娘は前回習った内容をきれいさっぱり忘れてしまっていました。
「How are you?」は毎週聞かれていましたが、 本当に毎週忘れていました。つまり、 「予習・復習なしに、週1回のレッスンだけ」では、まったく身につかなかった ということです。
1週間経つ頃には前回のレッスンのことをすっかり忘れてしまい、結局、 毎週「ゼロからのスタート」になってしまっていたのです。
また、英語を話せるようになるためには 圧倒的なインプット時間が必要 です。
日本語を話せるようになる赤ちゃんを考えてみると、生まれてから 毎日24時間、日本語を浴び続けて やっと2歳頃に単語を話し始めます。そこからも何年もかけて、間違えながら少しずつ流ちょうになっていきます。現在８歳のうーちゃんは8年以上日本語環境の中で大量のインプットして、毎日家族やお友達と喋るというアウトプットを行い、さらに学校でも国語を勉強しています。
それでも知らない単語はたくさんあるし文章があやしいこともたまにあります。今日も、「ほうれん草って栄養にいいの？」と言っていました。（たぶん「栄養がある」と「からだにいい」が混ざってる？）
そんな膨大な時間をかけて習得する言語を、 週にたった1回25分のフリートークで身につけるなんて、今思うと無理に決まっていました。
２．きちんとしたカリキュラムがなく、遊び状態だった
このオンライン英会話では、 明確なコースやカリキュラムがなく、先生が持っている教材をその場で適当に選んで教えてくれる というスタイルでした。
毎回同じ先生なのですが、 だんだん教材も使わなくなり、最終的には毎回遊びのような状態に。
先生が「What do you want to do today?（今日は何をしたい？）」と聞くと、3〜4歳の娘は当然のように「お絵かきしたい」「ゲームしたい」と答えます。
結果的に、レッスン中は絵を描いたりゲームをしたりすることが多く、英語を「学ぶ」時間はほとんどありませんでした。
たまに会話になっても娘は英語を話せないので、 単に私という通訳を通して先生とおしゃべりしているだけ になってしまいました。これでは英会話スキルは全くつきません。
先生はすごく優しくていい人で、毎回明るく楽しくレッスンをしてくれたのですが、 「どうすれば生徒の英語力を上げていけるか」という視点や試行錯誤は感じられませんでした。
このオンライン英会話スクールは、しっかりしたカリキュラムやフォローアップ等がない代わりに格安（うちの場合は週１回25分で月1000円程度）で受講できるという特徴を理解して入会していたので、仕方ないと思っています。自分で学習計画を立て、それに沿ってオンラインレッスンを活用できる人にはとてもいいスクールだと思います。
今考えてみると、親である私がもっとフォローし、予習や復習をしっかり行うべきでした。私は幼いうちは予習や復習をあまりしなくても、英会話を続けるだけで自然と英語が身につくと思っていましたが、それは考えが甘かったと反省しています。
３．娘の社交的な性格があだに！？英語学習する必要性を本人が感じていなかった
うーちゃんはもともと社交的で、おしゃべりが大好きな性格です。美容院に行けば、カット中は美容師さんとずっと世間話（と言っても幼稚園の話とか）をしているほど、誰とでもよく話す子です。
そんなうーちゃんには、マンツーマンのオンライン英会話スクールがぴったり合うだろうと考え、「受講したら絶対楽しめるはず。英会話にハマってどんどん英語力がつき、自分から英語を話すようになるだろう」と期待していました。
予想通り、娘はオンライン英会話を楽しんでいました。予想外だったのは、社交的で明るく、よくしゃべる性格ゆえに、英語が全く話せなくても先生とすぐに打ち解けてしまったことです。
身振り手振りや雰囲気だけでコミュニケーションが成り立ち、まるで『世界の果てまでイッテQ！』の出川哲郎さんや、『スクール革命！』のザキヤマさんの英会話のように、英語が話せなくても場を盛り上げて楽しんでいました。（すごい才能でうらやましい）
どうしても伝えたいことが伝わらないときは母親である私を通訳として使えるし、英語がほとんど話せなくても娘にとってはそれで十分楽しかったようでした。
うーちゃんの目的は「英語を話せるようになること」ではなく、「楽しくおしゃべりすること、楽しい時間を過ごすこと」だったため、英語力をつける必要性をあまり感じていなかったようです。
まとめ
今回の経験から、子どもが英語を話せるようになるには、単にオンライン英会話を続けるだけでは不十分で、次のポイントが重要だと実感しました。また、うまくいかなかった点も振り返りながら、改善した方法を紹介します。
✅ 「自然に話せるようになる」と思わない
幼い子どもでも、英語を話せるようになるにはある程度の学習が必要です。ただレッスンを受けるだけではなく、事前に5分ほど予習時間を作り、私（母親）が簡単に英文の意味を説明してから、娘と一緒に何回か読む練習をしました。このひと手間で、レッスンの理解が深まり、学んだことがしっかり定着するようになりました。
✅ 英語に触れる時間を増やす
週1回25分のレッスンだけでは十分ではなく、次のレッスンまでに前回の内容を忘れてしまうことが多かったため、オンラインレッスンを毎日25分受講するようにしました。継続することで、「How are you?」「How’s the weather today?」といったよく使われるフレーズが、聞かれた瞬間に理解できるようになりました。
✅ 適切な学習計画と復習を取り入れる
フリートーク中心のレッスンではなく、カリキュラムがしっかりしたレッスンを選ぶことが大切です。特に、娘のレベルに合っているか、興味を持てる内容かを考えながら選びました。娘はおしゃべりが好きな性格なので、単語学習だけのコースではなく、実際に会話を楽しめるコースを選び、事前に「この内容ならやりたい？」と本人にも確認するようにしました。
今回の経験が、これからお子さんの英語学習を考えている方にとって少しでも参考になれば嬉しいです。失敗を踏まえて試行錯誤した最近の英語学習方法についても、近々あげていきたいと思います。
読んでくれてありがとうございました！